皮膚トラブルの主な原因 皮膚症状には、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、感染症など様々な原因があります。 原因を特定できない場合もありますが、原因を把握をして、対処を行うことで症状の悪化を防いだり、予防することができます。 アレルギー性の皮膚症状が全体の約6割!? 「アトピー性皮膚炎」「食物アレルギー」「その他アレルギー性皮膚炎」そして、それらの併発を合計すると、アレルギー性の皮膚症状が全体の約6割を占めると言われています。 両方を併発することも少なくありません。 皮膚の状態が悪くなっているところに細菌の感染が起こるなど、皮膚炎やかゆみの原因が一つに限定されないこともあります。 症状の季節的変動があるかないかは、どちらのアレルギーか鑑別する特徴として挙げられます。 ワンちゃんには『かゆみを我慢する』概念がないので、皮膚を掻き壊してしまうことで、さらに感染が起こって皮膚炎が悪化するという悪循環に陥ってしまうことも多いです。 食物アレルギー アレルギー原因物質が何か判明した場合は、アレルゲンをさける事で防ぐ事が出来ます。 判明していない場合でも、単一のタンパク質であることや添加物が少ないフードから始めてみるといいでしょう。 アレルゲン除去食を始めた場合、最低でも6週間、できれば8週間は続けることをおすすめします。 市販されている多くのドッグフードから原材料の表示に記載されていない動物のDNAが検出されたという報告があります。信頼できるメーカーの物を選ぶことが大事です。 輸送方法の安全性、また家庭での保存方法にもお気をつけください。 Q.ドライフードを変えても改善されない場合は...? A.原材料中の食品添加物に対してアレルギー反応が生じていることもあります。 この場合は、メーカーを変える、または完全手作り食で経過を観察します。 対策 1.原因物質を除去し、かゆみや炎症をコントロールする タンパク質を含む原材料は、 チキンやポークなどの動物性タンパク質源 、大豆やトウモロコシなど豆類や穀類に含まれる植物性タンパク質源、例えば、現在食べているドライフードがチキンとトウモロコシを主原料にしている場合には、サーモンとポテトなど今まで与えたことのないタンパク質を含む食材を選択します。 2.必要な栄養素と量の確保 ・消化性が高い食事を摂取する 単一のタンパク質源や炭水化物源で構成することで、消化にかかる負担が減り、栄養素の吸収が向上します。 ・腸内環境の改善 免疫細胞の70%が腸に集中しています。 腸内細菌のバランスを整え、腸内環境を改善させることは、アレルギー反応を軽減することにつながります。 3.皮膚のバリア機能の改善をサポートする ビタミンA、ビタミンE、亜鉛、必須脂肪酸など、皮膚の健康に必要な栄養素の不足 があれば補います。 環境アレルギー 花粉やハウスダスト、細菌、カビなどが主な原因となります。 環境性アレルギーを完全に予防することは難しいですが、日頃から対策をしておくことで、症状を軽減できる可能性があります。 対策 1.空気中の花粉やハウスダストの除去 ベッドや服を定期的に洗う、こまめに掃除をする、空気清浄機を活用する。 2.定期的なシャンプー、ブラッシングを 炎症のあるスキンケアの基本は、清潔にすることと保湿です。 刺激のないシャンプーを使い、アレルゲンを落とすとともに皮膚を清潔に保ちます。 バリア機能が低下して皮膚がカサカサしていると、外から細菌などの異物が進入しやすい状態なので、皮膚を保湿して防御機能を維持します。 3.薄手のお洋服を着せる お散歩中に花粉などが付かないよう、お洋服を着せて出かける。 アレルゲンが家に入らないよう、家の外でお洋服は脱がしましょう。 また、お家の中で、なめたり掻き壊さないように薄手のお洋服を着せることもおすすめします。 被毛と皮膚が蒸れてしまうと皮膚炎悪化のリスクがあるので着せっぱなしにはお気をつけてください。毎日着替えをしましょう! スキンケアを行う時の3つのポイント 1.シャンプー 刺激は大敵! なので、低刺激なシャンプーを使用することをおすすめします。薬用シャンプーは、刺激が強いので部分的に使うことをお勧めします! 2.お湯の温度 熱いお湯もまた、皮膚に刺激を与えてしまいます。ぬるま湯(手でさわって熱くない程度)が最適です。 3.ドライヤー 毛が濡れたままでは、細菌が繁殖しやすい状態です! ドライヤーで乾かすことをおすすめします。温風も刺激になるので、温度に気をつけてください。